1987 – August Japan Tour
02-Nov-1987 Budokan, Tokyo
04-Nov-1987 Budokan, Tokyo
05-Nov-1987 Budokan, Tokyo
07-Nov-1987 Nagoya Gym, Nagoya
09-Nov-1987 Osaka Castle Hall, Osaka
personnel
Eric Clapton (Guitar, Vocals)
Nathan East (Bass, Vocals)
Steve Ferrone (Drums)
Alan Clark (Keyboards)
Phil Collinsをプロデューサーに迎えての第二弾アルバム「August」を引っさげての来日。東京・大阪・名古屋の3都市で全5公演という、それまでで一番小規模なツアー。このツアーはECにとって様々な意味で転機になるものだった。まず、4人編成という少数精鋭の布陣で、無駄を極限まで削ぎ落としたサウンドに。ギターリストがEC1人になったことにより、必然的にECへの負担も大きくなったが、何とかこなそうという意欲も垣間見れた。ECバンド初の黒人メンバーになる、DrumsのSteve FerroneとBassのNathan Eastという海千山千の兵がリズム隊として屋台骨を支えた。スタジオワークも豊富な彼らとの出会いは、良くも悪くもサウンドの方向性を洗練されたものに変えるわけだが、ファンの間でも賛否両論渦巻く時期でもある。KeyboardのAlan Clarkの没個性で地味なプレイがどれだけバンドに貢献しているかは甚だ疑問だ。リズミックなバッキングが明らかに不得手で、白玉プレイ(全音符・2分音符)での隙間埋めでお茶を濁している感が否めない。もう一つの大きな変化が、ECのギターサウンドである。それまでのハーフトーンを使った渋いトーンから一転、電気的に音を増幅して中域を持ち上げるアクティヴ回路を持ったギターを使い始めた。それによって、良し悪しは別にして音が派手になったのだが、まだ試作段階の状態で、音に輪郭がなく、お世辞にもバンドサウンドにマッチしたトーンとは言い難かった。ステージの内容に目を向けると、まだまだアルコールから抜け切れてない時期だったらしく、最初の東京公演ではプレイにも如実に影響している。NathanとSteveが何とかシラフでステージに立つよう説得したというエピソードも。今では定番の「Sunshine of Your Love」が日本で初めて演奏されたツアーでもあった。因みに、このツアーにはオープニングアクトとしてRobert Crayバンドを帯同したツアーで、アンコールにCrayが加わってのブルースセッションが繰り広げられた。
公開日: