1988 – 25th Anniversary Japan Tour
31-Oct-1988 Rainbow Hall, Nagoya
02-Nov-1988 Tokyo Dome, Tokyo
04-Nov-1988 Budokan, Tokyo
05-Nov-1988 Stadium, Osaka
personnel
Eric Clapton (Guitar, Vocals)
Mark Knopfler (Guitar, Vocals)
Elton John (Piano, Vocals)
Nathan East (Bass, Vocals)
Steve Ferrone (Drums)
Alan Clark (Keyboards)
Ray Cooper (Percussion)
Tracy Ackerman (Backing Vocals)
Tessa Niles (Backing Vocals)
音楽キャリア25周年を記念したツアーの最終地として、87年の来日からたった1年後に再び日本にやってきてくれた。来日前の北米ツアーなどと決定的に違う点は、何と言ってもElton John、Mark Knopflerという英国の大スターを引き連れてのスペシャルイベントということ。後にも先にも、この豪華な面子でのステージは日本以外では実現していない。Elton John本人にとっても74年の初来日以来の日本ということもあり、会場には彼のファンも多数いた。そして東京2日目の武道館には何とStingが飛び入りし「Money for nothing」を熱唱。英国を代表する4人のセレブが一堂に会した日本のみのスペシャルな一夜になった。メンバー的には、87年のツアーのメンバーを基本布陣とし、女性ヴォーカルとパーカッションを従えた大所帯に。来日前秋の北米ツアーのバックヴォーカルは、その後日本でお馴染みになるKatie Kissoonが帯同していたが、Tracy Ackermanに暫定的に代わっており、パーカッションはJodie Linscottだったのが、Elton Johnとの競演で名高いRay Cooperに引き継がれた。彼のコミカルながらも、存在感があり確かな実力に裏付けされたプレイは、バブリーな時代性とも相まって、ECのステージにエンターテイメント性を付加した。そして、このツアーで着目すべき一番のポイントは、バンドサウンドの安定感である。86年から始まったSteve Ferrone、Nathan Eastという、ECのキャリア上一番タイトで正確なグルーヴを提示するリズム隊とECとの融合がここにきてやっと結実した感がある。細かい所までしっかりと譜割が出来ている磐石の土台に、EC自身が気持ちよく乗っかれるようになったのだろう。つまり、ECのプレイ上の呼吸の仕方が以前とは明らかに変わっている。結果として、既存の曲に新しい解釈がもたらされる事になった。ECの代名詞であった”レイドバック感”は皆無になり、全体的にロック性が高まり、サウンドの幅も広がった。因みに、来日公演にTVが入ったのはこのツアーが最初。
公開日:
最終更新日:2016/01/12